弊社は、杉の持つ天然の揮発性生理活性物質(杉のチカラ)でペットと人に健康と安心をもたらし、現代社会のストレスや有害物質からペットと人を守り、杉の利用価値を高めて林業の常識を覆し、日本が「森林資源活用先進国」としてカーボンニュートラルで世界をリードすることを目指しております。

優秀な杉の使用は国内では限界

「杉」は日本の固有種であり、学名は「クリプトメリアジャポニカ:Cryptomeria japonica/隠された日本の財産」の名が付いています。この学名からも、杉の生物学的物質(Substance)は、科学者の目に「財産」と見える価値(有効性)があることがわかります。

それほど優秀な「杉」ですが、1964年の木材輸入自由化以後は外国からの輸入材におされ、建材としての需要が激減し、山林の立木価格は40年前の10分の1にまで暴落しております。

育てれば育てるほど赤字になることから、育林を放棄した「放置杉林」が日本中に蔓延しています。
戦後の拡大造林政策で大量の杉が植林され、いまや杉林は国土の12%以上を占めています。

しかし、植えた杉の森林蓄積が毎年増えるのに対し国内需要は減る一方。
私は大工をしていた経験もありますが実務家として、「杉を売りたいけど売れない」という挫折感を味わいました。

偶然から出会った「杉」と「猫」

そんなとき、猫を27匹飼育されている方の家のリフォームを依頼されました。
そこで、天然乾燥の杉材(干しで有効成分の精油分がたっぷり凝縮された杉材)を使った内装とキャットタワーを作ったのですが、それが高く評価され、クチコミで広く伝わりました。
それが弊社の「ニャンテリア(猫の家具)」につながったのです。

また、商品を発送する際には、梱包のクッション材として天然乾燥の杉材を削ったおがくずを使用していましたが、お客様から「猫砂として使えないか」とご相談を受けました。そして、そこから「オーガニック猫砂・杉にゃん」の開発が始まりました。

さまざまな試行錯誤を繰り返し、天然乾燥で杉の揮発性生理活性物質を活かすことで、ケミカル物質も水も加えない全く無添加の、猫が触れても口にしても心配のない森林浴効果をもたらす猫砂が完成しました。
猫にだって、人間と同じく個性があります。アレルギーがある子もいます。「杉にゃん」は、そんな猫たちに安心安全なだけでなく、使うだけで健康を守る「吸うサプリメント」と呼べるペット用品を目指しました。

世界で杉を見直してほしい

杉は、世界的な木材の競争から見て、木材(建材)の需要で大きく見直されるのは難しいと考えています。
しかし、私たちが注目した杉のSubstance(生物学的物質)の価値を活かした「ペット用品の素材としての需要」は、世界共通で人が感動してくれる領域です。

特にペットヘルスケア市場は巨大であり、世界では23兆円の規模があります。中でも植物由来の安心安全なオーガニックペット用品が求められています。このペットヘルスケアに役立つオーガニックペット用品の素材として、「隠された日本の財産」の名が付く植物である「杉の生物学的物質の優秀さ」を発揮できれば、杉の活用領域が大きく広がると考えます。

建材とは違う、「ニャンテリア」や「杉にゃん」などのオーガニックペット用品と言うプロダクトの素材として、さらには人にも役立つヘルスケア用品の素材としてならば、その学名の通り世界で「杉は必ず見直される」はずです。

花粉ゼロ&CO2最大吸収の稼げる林業を実現

また、素材生産としての林業側については、杉の苗木が5倍速で成長するバイオ技術の早生樹「エリートツリー」を導入して、生産スピードを上げると共に、50年の育林期間を待たず、10年で収穫(皆伐)可能な新しい林業(新林業)の普及を目指します。新林業は、日本固有種である杉を育てる林業家の収入を増やすだけでなく、樹齢10年程度の若木の杉は花粉を生成しませんので、10年皆伐の杉林は「無花粉」となり、杉花粉症をストップできます。

そしてゆくゆくは、10年サイクルの新林業に個人投資家が、10年国債のように少額出資して林業家の育林の負担を助け、杉の売り上げの一部を配当とするだけでなく、成長期の杉の若木ならではの高効率でのCO2吸収効果による「カーボンクレジット」を投資家に毎年リターンする「杉のチカラ・マイクロオーナー制度(杉の郷FIT)」を実現したいと考えます。

カスケード利用の常識を覆すSubstance活用と猫福連携

まずはそのために、弊社プロダクトの中でも、最も大量に「原材料としての杉」を必要とするオーガニック猫砂「杉にゃん」を世界で戦える日本発の「杉の猫砂」に成長させます。

猫砂は、猫との共生では毎日使う必需品であり消耗品です。身近なものであり、舐めたり食べたりする恐れもある猫砂ゆえ、世界共通に安心安全なオーガニック猫砂の需要が増加しています。

その中で「杉にゃん」は、杉の揮発性生理活性物質を活かす完全無添加の「特許製法(特許第6361301号)」で作られます。その製造プロセスの「杉の生おが粉の天然乾燥(ビニールハウスでの天日干し)作業」では、単純作業に多くの人手が必要となることが課題であり、これをフランチャイズ方式で「障がい者就労支援事業所」と提携して全国に展開するスキームを構築しております。

この「猫福連携」と呼ぶスキームは、各地域の杉の産地とお膝元の生活圏での障がい者就労支援事業所とを結び、マニュアル化された杉の天然乾燥作業(天日干し作業)に多くの障がい者の方が従事するもので、単純作業ながら高付加価値・高工賃の作業で就労福祉に貢献できます。

こういった従来の常識を覆す新しい杉の有効活用により、日本が「森林資源先進国」となり、カーボンニュートラルで世界をリードすることを目標とする「林業革命」に挑戦してまいります。

代表取締役 高橋則之